TOP | | | PCサイトへ |
スポーツ後の疲労と違って、慢性疲労はズッシリ重くのしかかり辛いですね。
長期間の疲労感は精神にも影響します。積極性がなくなり、抑うつ傾向になりがちです。心身一体。
鍼灸で心身ケアを。
東洋医学におけて慢性疲労の原因は下記のように捉えます。
↑
↑
気血の不足・循環不良
↑
諸要因【外的環境,感情,精神状態,飲食,労逸】
気血は身体を動かすエネルギーです。食事や呼吸により補給され、身体活動により消費されます。
消費と補給のバランスが取れていればエネルギーは満タン。疲労回復も早く、体力は充実、元気。
慢性疲労はエネルギータンクが空の状態です。
原因は
@「消費過多」
補給はされているが消費量が多すぎる。身心の活動過多。
A「補給不足」
消費量は通常だが、補給が足りない。食事、呼吸からうまくエネルギーを抽出できていない。消化器系原因など。
気血不足と諸要因の解明改善にポイントを当てた施術をします。
臨床では「補給不足」のケースが多く診られます。さらにエネルギーの「循環不良」も併発している方も多いですね。
東洋医学独特の診察「脉診」「舌診」を行い患者さんの状態を確認します。
治療症例
約2年前より発症。全身の倦怠感が強い。朝は布団から起き上がるのが困難で時間がかかる。また、強い疲労感のため昼間も仕事をするのが困難な場合も多い。頭痛、めまい、肩や腰の痛み、食欲不振等の症状もある。病院からビタミン剤等を処方され服用しているが疲労感の変化はない状態。
東洋医学では疲労感の原因は主に脾・腎・肝・気・血・湿の異常によるものと考えられます。この方の場合は脉、舌の状態から気・血に問題がある状態でした。過労や精神的ストレスにより過度に気血が消耗されその生産が追いつかない場合などに気血が不足した状態となってしまいます。気血とは全身の器官に必要なエネルギーです。気血が不足している状態は車で例えるとガソリンが不足しているようなものですから身体は正常に動いてくれません。そこで効率よくガソリンを給油できるような体にする必要があります。
気血の生産、循環を高めるような治療を行いました。
4度目の治療時、疲労感はやや軽減し朝の起床もスムーズとなるが昼間の疲労感は依然としてツライ状態であった。治療を継続し8度目の治療以降昼間の疲労感も軽減し始めた。その後、6ヶ月治療を続けた結果日常生活に支障の出ない状態となった為治療終了となった。
4ヵ月前、新型コロナに罹患した。咳・発熱の症状は順調に回復したが、日常生活へ復帰すると息苦しさと疲れやすさを感じるようになった。新型コロナ後遺症外来を受診し、処方された「柴胡桂枝乾姜湯」を服用しているが、体調の回復は未だ不十分な為、当院を受診。
結果として、約6か月の治療期間を要することとなりました。
初診〜中期までは「スタミナの枯渇と胃腸の不調」を主軸に、中期〜後期では「体力の安定と血行促進」を中心に治療を行いました。ご来院ごとに脉診舌診により体調をチェックし、必要に応じた治療内容を熟慮した結果が上記の内容でした。
初診から中期までは脈の状態も安定せず、体調も上下の波がありましたが補腎と健脾和胃の治療を積み重ねることでスタミナが充足し体調も安定し始めました。中期以降は営気、活血の治療に移行し、運動も可能となりました。脉状が安定したところで定期的な治療は一旦終了としました。
その後は疲れが溜まってきたと感じたタイミングで不定期にメンテナンスのためご来院されております。