肩の痛み (40代 女性)
約3年前より肩周囲に痛みが出る。趣味でテニスを行っていたが痛みのため練習も出来なくなった。掛かり付けの病
院を受診し、肩関節に注射をしてもらうと一時的には軽減するが2,3日でまた痛みが出てしまう。3回程同治療を受
けるも痛みのため夜も眠れない状態が続き当院へ受診。
最初は肩が痛いとの訴えだったため四十肩と推測したが、問診を進めていくと痛みの場所は肩関節ではなく肩甲骨
の周り・肩甲間部である事が判りました。また、徒手検査からその痛みは頚椎に原因があることが明らかでした。
本人へ病態の説明、治療内容と症状緩和までの予測期間などを説明し治療プランの相談を行った後、治療を行いま
した。また、平素から頚部への負担を軽減するよう通勤時の荷物を減らすなどの生活改善も同時に行ったもらいまし
た。計8回の治療で痛みは初診時の1割程度となり、夜も痛みで目が覚めることはなくなった為、定期的治療は終了
としました。現在はテニス練習の後などにケアを行っています。
坐骨神経痛 (40代 女性)
2週間前からお尻と太ももに痛みが出る。立ち仕事をしているが、ここ2日は立っているのも耐えられない状態となり
当院受診。
症状はいわゆる坐骨神経痛ですが「坐骨神経痛」の原因は様々です。この方の場合はお尻の筋肉の一つ「梨状筋」
がその原因でした。「梨状筋」の緊張が強くなると坐骨神経を締め付けて痛みを引き起こします。この方の場合は特
に痛みが強く、臀部に手を軽く触れただけで強い痛みを訴えていました。
治療は「梨状筋」へのアプローチを集中的に行いました。鍼治療後、痛みは1〜2割に減少。
この方の場合、お仕事柄長時間の立位とX脚(外反膝)による股関節への負担過多が根本的な原因であったため近
い将来、同症状の発症が予想されました。治療後、その防止のために必要な股関節ストレッチを説明しました。
脚の痛み (90代 女性)
3日前より右脚に痛みが出る。掛かり付けの病院を受診したところ腰部脊柱管狭窄症による神経痛と診断される。鎮
痛剤、シップを処方されるが病状に変化がないため当院へ来院。
脚の痛みが強く、歩行困難。
腰部、大腿神経領域への筋緊張緩和と神経興奮の抑制を重点とした治療を行いました。同治療を2週間続けたとこ
ろ徐々に痛みは軽減し3週目で脚の痛みは消失しました。
高齢の患者さんでは特に出来るだけ早い疼痛の除去が必要です。疼痛回避の為、安静姿勢を続けると筋力低下を
招き日常生活への復帰が困難になってしまいます。また、疼痛により活動意識も低下してしまいます。
脚の治療終了後、低下した体力の回復を目的に中医学治療を数回行いました。体力が十分回復し、歩行も安定した
ところで治療終了としました。
坐骨神経痛 (30代 女性)
1ヶ月前より左側のお尻〜脚の外側〜足の親指にかけて痛みが出る。
整形外科を受診したところMRI検査により腰椎椎間板ヘルニア(L5−S1)と診断をうけ神経ブロックを受けるも症状
に変化がないため当院を受診。
本人は腰に痛みは感じないとの事でしたが実際は筋緊張は強い状態でした。また、臀部から下肢にかけての筋緊張
も強くなっていました。ヒトの身体は「痛み」によりその周囲に反射性筋収縮が生じます。その様な状態が長時間持続
されると知覚神経節の興奮性が増大し「痛みを感じやすい神経」になってしまいます。
治療は腰部、臀部、下肢の筋緊張緩和と坐骨神経の興奮抑制を目的とした刺鍼に加え低周波治療も行いました。
同治療を5回ほど重ねたところで症状はほぼ消失しましたが月2回の定期的なメンテナンスを継続しています。
腰椎椎間板ヘルニア (40代 男性)
腰痛、坐骨神経痛の症状は20年前より頻繁に起きており今までも2回腰椎椎間板ヘルニアの手術を受けている。今
回は腰痛と太ももにかけて痛みが出たため当院を受診。
太ももの痛みが大腿部前面にあり、腰部の筋緊張が非常に強い状態でした。大腿部の疼痛領域と徒手検査から腰
椎3番周囲の神経根症状と推測されました。治療は主に腰部の筋緊張を緩和させ腰椎への圧力を軽減させることが
目的となります。また大腿神経の興奮を抑制する事も重要です。腰部、太ももに刺鍼・低周波治療を行いました。2回
目の来院時には腰・太ももの痛みは約半分ほどに軽減していました。また、その間に整形外科も受診したところ腰椎
3−4間のヘルニアと診断されたと報告を受けました。その後、計3回の治療で腰、太ももの痛みはなくなった為、治
療終了となりました。
腰椎椎間板ヘルニアと腰痛・坐骨神経痛の因果関係はハッキリしない場合も多いです。病院からヘルニアと診断され
ても数回の鍼灸治療で症状が消失することは多くあります。治療において重要な事は、その「症状」をいかに早く合理
的に取り去るかという点です。
後頭部痛 (20代 女性)
2ヶ月前より痛みが現れる。首と頭の間に刺さるような痛みがあり、整形外科を受診しレントゲンなど検査を受けたが
「特に異常はないので痛みと上手に付き合ってください。」と言われた。しかし、日常生活において苦痛となるため当
院に来院する。
痛みのある部位とその周囲を観察したところ、特に首の筋肉が非常に緊張している状態でした。治療は後頭神経と
周囲の筋肉に対してのアプローチが主になります。この様な解剖学的なアプローチだけでも症状は軽減しますが、後
頭神経痛を発生させる頚部の筋肉の過緊張やストレスなどが蓄積しないように中医学的な治療も加えます。この方
の場合、睡眠不足とストレスによる「肝」の機能失調を調整する治療も行いました。2回目の来院時には痛みは完全
に消失していました。
頭痛 (30代女性)
約1ヶ月前より発症。後頭部から側頭部にかけて締め付けられるような痛みがある。毎日のように頭痛がするため病
院にてMRIなどの検査を受けたが脳に異常はないとの事で鎮痛剤を処方される。その後も頭痛は改善せず毎日、鎮
痛剤を服用する状態となってしまい、当院へ来院。
吐き気や頚肩部の筋緊張、非拍動性の痛みなどから「緊張型頭痛」として治療を行いました。頭部、頚肩部を中心に
鍼を行い、筋緊張の緩和・循環改善を促すと共に鎮痛作用のある「経穴」の処方も加えました。また、この方の場合、
消化器症状、脉・舌の状態から中医学的に考えた場合、痰濁が頭痛の原因となっている為、去痰・健脾和胃の治療
も同時に行いました。
治療後、頭痛は減少し翌日には消失していました。その後、食事の改善も行ってもらい2ヶ月に1度は調整のために
来院されていますが頭痛は現れていないようです。
ED (30代 男性)
8年前より症状が現れる。(勃起の持続が困難)
今までも、他の治療機関にて鍼灸や漢方の治療を受けたが安定した効果が得られなかった為、当院へ来院。
手足の冷え、腰のだるさ、顔色が白っぽい等の所見や脉・舌の状態から、この方の場合は腎陽虚によるものと考えら
れました。
腎陽は体全身を温める働きがあります。この働きが低下すると冷えの症状の他、男性の場合ED,女性の場合は月
経不順などの原因となってしまいます。
腎陽を補う「温補腎陽」をベースに治療を行いました。この方の場合は、週に1度のペースで治療を行い、約4ヶ月経
過した頃に症状が改善し安定するようになりました。その後、月に2回のペースで治療を続けていますが状態は安定
しています。
かぜ (30代 男性)
腰痛治療のため通院されているが、5日前からかぜの症状が出ているとの事。市販のかぜ薬を服用し何とか仕事に
行っていたが咳と熱が治まらない。
この方の場合、発熱(37.8℃)と咳のほか、痰と全身倦怠感がありました。かぜは風邪と書くようにフウジャや寒邪
カンジャが体に入ることで発症するととらえられます。そして進行すると発生した熱によって、肺や脾などに影響を及
ぼして咳や痰が出てしまいます。そこで、清利肺熱、止咳平喘の治療を行いました。その後、約3日で咳と痰は治まっ
たとの事でしたがその間、市販のかぜ薬も服用されていたのでハリ治療の効果をハッキリ認める事は出来ませんで
した。
体力が低下していると風邪を引きやすくなってしまいます。平素から食事、睡眠をしっかりとって体力、抵抗力を充実
させましょう。
ED (30代 男性)
4年前からの勃起障害。性交時に十分な勃起が維持できない状態。
中医学に於いて、EDの原因は腎と関係が深いことが多いのですが、この方の場合は問診内容から湿熱下注による
ものだと考えられました。脂っこい食べ物や甘いもの、乳製品やお酒などの取り過ぎなどの様な食事の不摂生を続け
ると体の中に湿熱が溜まってしまいます。例えば、その湿熱が大腸に下注するとひどい下痢になりますし、陰茎に下
注した場合はEDの症状となります。そこで湿熱を体から出す為に清熱利湿の全体治療と同時にEDに効果的な経穴
を処方し治療を行いました。また、治療期間中は食事の改善も行っていただきました。初回治療から4回目で効果が
現れ始め、計15回の治療終了時にはEDは消失しました。若い方のEDは心因的な原因も大きいのでストレスの悪循
環を断ち切ると症状は好転するようです。
顔面神経麻痺 (50代 男性)
職場の配置転換に伴い業務の多忙と休日出勤が続き、本人も極度の疲労を自覚していたある日、突然右側に顔面
神経マヒが発症した。驚きながら早急に病院へ行くと入院となった。入院中はステロイド投与中心の治療を受け、退
院時には、だいぶマヒは改善していたが右のマブタと口唇は下がった状態のままで、水を飲む際に口の右端からこぼ
れてしまう状態だった為、当院へ来院された。
この方の場合、かなり体力の低下した状態で、風寒の邪が体に入ったためにマヒが起こったと考えられました。そこ
で、温経散寒、行気活血の中医学治療と顔面部のハリに低周波通電を加えた治療を行いました。3度目の来院時に
マブタは左右差が無くなり、その後3度の治療を行い口唇の左右差も消えて、水もこぼさずに飲めるように回復されま
した。今回の件で本人も健康管理の大切さを痛感されたらしく、月に一度は健康維持のため来院されています。
眼の痛み 眼精疲労(20代 女性)
仕事で事務をしているため目の疲れは常に続いていた。それまでは目の奥が重い感覚だけだったが最近は、眼を動
かすと痛みも感じると言う。また、夕方になると痛みと目がカスムことが多くなった。点眼薬を使用しているがあまり効
果が無く、仕事もはかどらないので精神的にもつらい状態のため来院。
来院時には目の充血と乾燥感があり、首と肩のコリもかなり強い状態でした。中医学では、目と肝は深い関係がある
のですが、この方の場合は肝陰虚の状態でした。そこで、コリの強い部分の治療とともに滋補肝陰の治療を行いまし
た。目の周りのツボは眼精疲労に即効性があるので、治療後は「目を動かしても痛くなくなった。」と喜ばれていまし
た。その後、一時的な効果でなく根本改善のために現在も月に2回定期的に来院されています。
20年来の頭痛(40代 女性)
20代のころから頻繁に頭痛が起こり、月に2−3回は市販の鎮痛剤を服用していた。しかし、ヒドイ時には鎮痛剤を
服用しても痛みが治まらない時もあるという。仕事が忙しかったり、睡眠が不足すると頭痛がよく起きる。3年ほど前
に受けた病院での検査では脳に異常はないとの結果であった。当院へは、肩こり治療の目的で来院されたが問診時
に頭痛で悩んでいることが判り、相談の上、ハリ治療を行うこととなった。
この方の場合は職場での人間関係のストレスや過労、不眠などから肝、腎、陰液の損傷が起こり、肝陽偏旺の状態
となり頭痛が起こっていたため、滋陰平肝の治療を行いました。治療開始から2ヶ月間 計10回の治療を行ったが、
現在は頭痛は無くなり鎮痛剤も服用することは無くなりました。
出産後からの便秘(30代 女性)
もともと、便通は1日1回のペースで定期的であったが、半年前に初めて出産した後から便秘になってしまった。便通
が4−5日に1回のペースになってしまい悩んでいたところ、知人からの紹介で当院へ来院された。
中医学では便秘の原因は色々ですが、この方の場合は出産により津液、気血が不足したための虚秘証であるため、
補気養血の治療を行いました。初回治療後翌日、朝に便通があったそうです。その後週に1−2回の割合で治療を
続け計10回の治療終了時に便通は1日1回のペースへと戻りました。現在も、バランスを保つため月に一度のペース
で来院されています。
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